
たかはし ひでゆき
株式会社LIXIL
私は日常的に建物の修繕や管理といった直接的なFM 業務に従事しているわけではない。普段は主に不動産ポートフォリオ(保有資産の構成や組み合わせ)の構築や管理に携わっている。数値上の資産価値を追求するなかで、ふと立ち止まる瞬間があった。建物という「箱」を最終的に利用するのは「人」であり、そこには必ず日々の運用が発生するという事実である。資産としての価値と、利用者の快適性は切り離せない。この運用面を体系的に理解し、知識としてもしっかりともっておきたいと考えたのが、今回の受験の動機である。
学習においては、公式テキストと過去問の反復を基本とした。その際、単に用語を暗記するのではなく、具体的なイメージをもつことに注力した。テキストに出てくる専門用語や概念を、自社のオフィスや見聞きした他社の事例など、実際のシチュエーションに置き換えてシミュレーションしてみるのである。こうして抽象的な言葉を具体的な風景として定着させるよう工夫してみたことが、合格につながったと感じている。
今後は、学んだ知識を日々の業務に可能な限り生かしていくつもりだ。たとえ間接的な関わりであっても、施設がそこで過ごす「人」に力を与え、活力を生む場となるよう貢献したい。FM という視点を常にもち、よりよい環境づくりに尽力していく覚悟である。