
ネクステージグループホールディングス株式会社
経営支援室 経営推進
チームリーダー
まつもと さやこ
2014 年に現在のネクステージグループホールディングス株式会社へ入社。約1 年半、総務部でアシスタントとして従事した後、正式に総務部へ配属。主に管理業務全般を幅広く担当し、オフィス環境保全・管理業務以外にも移転や増床、店舗設立など複数のプロジェクトも経験。現在は経営支援室 経営推進に所属し、ファシリティマネジメント全般の業務を担当しつつ、役員会議の効率化や社内イベント企画・運営など会社全体の運営が円滑に機能させるための支援業務も担当している。
私が本格的に「総務」という職種を意識して働き始めたのは、当時の総務部門をメインで担当していた社員の方が退職されたことがきっかけだった。当時の私は服飾系の専門学校へ通学中だったので、総務部門のアシスタントというポジションでアルバイトとして採用してもらえた。とはいえ、まだ学生だったので働ける時間の縛りも多く、アシスタント時代は総務の中でも庶務的な業務支援サービスの仕事を中心に任せていただくことが多かった。そのため、自分が今の会社で何をやっているか説明する場面では「総務として働いています」というよりは「事務的な処理業務や庶務的な業務のサポートをしています」と具体的な業務内容を伝えていた。
転機となったのは当時、私がアシスタントとして就いていた社員の方がご自身の夢を叶えるため一念発起し、会社を退職するとお話しいただいた後だった。ちょうど私もその年に専門学校を卒業する予定だったので、そのまま現在の会社に就職して後任として働くか、専攻していたアパレル関係の仕事に挑戦するか選択肢があり、アパレル関連の仕事へ就くこともできたが、アシスタントとして任せてもらっていた総務の仕事も楽しく、やりがいを感じていたので、迷った結果、現在の勤め先で総務部門の後任として働くことを選択した。ほぼ未経験に近い形でスタートしたが、この選択が本格的に「総務」という職種を深く理解することに繋がり、後に私が「ファシリティマネジメント」という仕事を知るきっかけとなった大きな出来事だった。
正式に総務部へ配属されてからも事務的な処理業務や庶務的なサポート業務は継続して行っていた。ただ、1つ新しく芽生えた強い想いがあった。それは「総務の仕事に対する考え方を私自身からまず変化させ、より魅力的な仕事として評価してもらうようになる」ことだった。誤解がないよう先に伝えておくが「なんでも屋」「縁の下の力持ち」というイメージを否定しているわけではないし、むしろ信頼や安心感、頼りがいといったプラスの要素が多く言語化されたものだと思っている。ただ、当時の私はこのイメージをポジティブに捉えきれず葛藤した時期があった。誠心誠意、取り組んだことに感謝をもらえる機会も多かったが、それが継続的な業務の積み重ねの結果としては捉えてもらえず、何をやっているのか周りに伝えきれていない状況に孤独感を抱えながら仕事をしていた。いま思うと仕事に対する視野が狭くなっていたと反省するが、当時は具体的な成果として可視化しにくい状況の中で、キャリアに対してもどこか行き詰まりを感じ、今の仕事をただ継続させることだけに集中した時期でもあった。
そんな葛藤を持ちながらもどこかに突破口がないかもがいていた時、仕事の幅を広げるため参加したバックオフィス業務EXPOで「戦略総務」をテーマにしたセミナーへ参加した。このセミナーをきっかけにファシリティマネジメントという概念を知り、FM運営と総務部が果たす役割を紐づけることで、より企業に貢献できる業務体制をつくるイメージが明確になった。さらに、グループ会社のオフィス移転や本社の増床を行うことが決定したタイミングとも重なったため、早速、FM運営の概念を取り入れた実施計画を作成した。結果、より具体的な社員向けサービスの提案に留まらず、企業特有の経営戦略と紐づけた具体的なオフィスの在り方やグループ会社として継続した活用法を盛り込んだ提案内容を作成し、経営層にインパクトを残せるようにしなければという意識を高めることができた。セミナーという知識的な学習と今まで総務で培ってきた経験学習が繋がり、まさに仕事が「点」から「線」に変化した瞬間だった。現在もオフィス移転など中長期的かつ多くの予算や時間を費やし、影響の範囲も大きい案件となると正直プレッシャーを感じるが、その当時に得た気づきを参考にしながらグループで保有する複数拠点のファシリティをどのように活用するか模索することで、新しい課題にも積極的に向き合うことができている。この経験から「なんでも屋」=「なんにでも挑戦できる」とポジティブに捉えることもできるようになり、制約が多い中でも「多岐にわたり幅広く業務を担当できることこそが強み」だと見出すことができるようになった。
今までを振り返ると、ファシリティマネジメントという概念が、自分のキャリアと向き合うきっかけをつくってくれた。そして結果的に業務内容の質が上がり幅も広がり、仕事の大小にかかわらず、やりがいを持って楽しむことに繋がっている。そして今は昔の自分と同じように総務という職種から、どのようにキャリアを築くか悩むメンバーに、このような選択肢もあると伝えていきたいとも思っている。とはいえ、私自身もまだファシリティマネジメントに出会って6年ほど。まだまだ学ぶ必要がある部分も多いし、奥深さを追求している「現在進行形」であり、日々、自社の経営戦略と結び付けた貢献をFM運営の観点でどのように具体的な方法で実現できるか悩み、奮闘している。道半ばだからこそ、漠然と総務としてこのままで良いのか悩んでいたり、ファシリティマネジメントの何から始めればよいかわからない人たちに共感できることも多いと考えている。
最後に、このファシリティマネジメントという仕事は、所属する会社によって求められ、期待されるレベルや姿がとても異なる部分が多いと思う。しかし、1つ言えるのは会社やそこに属する社員の「幸せ」のお手伝いができる仕事であるということ。人と人が繋がりや豊かさを共有できるオフィスで過ごすことは、目の前の仕事にも真摯に向き合えるだけではなく、人にしかできない創造性やコミュニケーションを生み出すきっかけになると考えている。そんなファシリティの可能性を最前線で作り出し、さらに高みへチャレンジできるこの尊い仕事に引き続き没頭し、挑戦を楽しみ続けていきたいと思う。