第19回(2025)

優秀FM賞

  • 公共
  • 遊休施設
  • まちづくり

未来の世代に責任をもつ循環型FM+PPP

京都府福知山市

未来の世代に責任をもつ循環型FM+PPP

取り組みの背景

本市では高度経済成長期に整備された公共施設が今後、一斉に更新時期を迎え、全ての施設を更新することは財政的に困難な中で、2006(平成18)年1 月の市町合併による類似、重複施設も多く、市民一人当たりの公共施設の延べ床面積も全国平均の1.7 倍という状況であったことから将来の財政規模、人口規模に応じた適正な公共施設の保有面積になるよう30 年間で約20 万㎡(保有面積の約45%)の削減目標を設定し、平成27 年度から公共施設マネジメント(以下、「FM」という。」に取り組んでいます。

基本指針

公共施設の更新問題は、子や孫の世代に過大な負担を残さないために、現在の世代が求めるサービスだけでなく、将来の世代にとって必要なサービスとそのために支払うべき負担を見通して、必要な公共施設のあり方を見極め、最適な状況を実現するため、基本指針を「過去の取組を踏まえ、現在の暮らしを守り、未来の世代に責任をもつ」と定め、「公共施設マネジメント計画」を推進しています。

主な取り組みの概要

① 再配置方針の設定(循環1) 
現在及び将来の市民にとって本当に必要なもの、価値あるもののみ選りすぐって継承していくこと、すなわち公共施設の「選択と集中」(量のマネジメント)について、市民の方々や関係者の方と協議を重ねながら、取り組みを進めています。

この取り組みは、年々変化する人口や財政状況などに合わせた取組とするため、1度存続方針とした施設でも5 年毎に再配置方針の見直しを行うこととしており、5 年サイクルのPDCA を循環させています。

② 進捗状況報告書の公表(循環2) 
FM は、市民の方々との丁寧な対話や説明が重要と考え、毎年計画の進捗状況を市のホームページで公表しています。それにより市職員も意識して取り組
むことにつながり、2023(令和5)年度末時点で169 施設35,350㎡の削減、削減効果額としては114 憶8,800 万円となっています。

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進捗管理(課題整理)と公表

③ 廃校Re 活用(循環3) 
本市では2019( 令和元)年度から廃校Re 活用を取り組み、約5 年で行政利用2 校、民間活用8 校の計10 校で活用が実現し、2 億円以上の財政的効果がありました。

また、この取り組みは、財政的効果だけでなく、地域価値の向上を図る「質のマネジメント」としても取り組んでおり、廃校を活用した施設への来場者数は、これまでで福知山市の人口の2 倍以上である17 万人を超え、地元雇用では60人以上が創出されるなど大きな効果がありました。

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廃校Re活用

④ 資金の循環(循環4) 
廃校Re 活用をはじめ、用途のなくなった施設の処分にあたっては、最大限の利益を財産の付託者である市民へ還元することを目的に積極的に売却、貸付を行っており、得た収入は基金に積み立て、公共施設の安心・安全に大きく寄与する予防保全や総コストの平準化につながる長寿命化等の財源に充てるなど、自立循環できるよう財源確保に努めています。

今後のFM の取り組み

本市のFM は、量のマネジメント(行財政改革)ともに質のマネジメント(地域活性化や施設サービスの向上)にも取り組んでおり、今後も市民ニーズと時代の変化に対応した持続的な取り組みとして進めていきます。

●サービス提供者
・株式会社京都銀行
・京都北都信用金庫

●講評
京都府福知山市の公共FM に関する応募。同市の 公共施設等総合管理計画の基本方針通りに公共FM に取り組み、量の適正化、維持費
用の削減などを実現している。9 年間の実績では、施設面積削減のほか、とくに、廃校の民間での活用を多様に実施し、民間貸付の面積は2 万
2000㎡、貸付収入は8000 万円以上と、人口10 万人規模の基礎自治体として、かなりの実績をあげている。また、途中経過を含めて毎年進捗状
況を市民に報告し、目標達成へと継続して取り組んでいる点は評価できる。