第17回(2023)

優秀FM賞

  • ワークプレイス
  • エンゲージメント
  • 地域貢献

みんなとみらいのオープンイノベーション に向けたFMの取組み

株式会社村田製作所

みんなとみらいのオープンイノベーション に向けたFMの取組み

拠点のありたい姿に向けてFM をスタート

当社は、2020 年12 月に神奈川県横浜市に東の研究開発一大拠点として、注力・期待市場のR&D・マーケティング・人財獲得を行うという戦略のもと、みなとみらいイノベーションセンター( 以下MMIC) を新設しました。
・ 当社、村田製作所に関わる全ての人(みんな)とともに未来(みらい)を拓く
・ ここに集まるアイデアや情報を燃料に、文化・社会の発展(成長)のための原動力(エンジン)になる
という想いを込めて“ みんなとみらいの成長エンジン” という コンセプトを定め、FM の取り組みを開始しました。

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コンセプト(ありたい姿)

人を活かす・エンゲージメント向上の取り組み

(1)オフィスコミッティ(成長する組織)
建設時に発足させたオフィス検討分科会により、ABW やフリーアドレスを取り入れた先進的なオフィスを構築。入居後も、自治組織としてオフィスコミッティを立上げ、自律分散型人材の育成や、偶発的なコミュニケーションが生まれるオフィスの実現と定着を目指し、継続的にチャレンジしています。

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コワーキングスペース

(2)共創パートナー(イノベーション創出)
オープンイノベーションを行うため研究・実験・試作を、ワンストップで行える場や、発想やひらめきを実証出来る環境の提供を行うことで、イノベーションの具現化、スピードアップを実現しています。

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ムラタ・インタラクティブ・コミュニケーション・スペース

(3)ライトアップイベント(社内交流)
FM 管理部門の声掛けで、コロナ禍に入社してきた新入社員がクリスマスのライトアップイベントを企画。事業所内の交流を促進し、成功体験を積んでもらう恒例行事として継続しています。

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クリスマスのライトアップイベント企画

施設の魅力度アップ(ブランディング)の取り組み

1,2F にアクティビティフロア(にぎわいを創出する空間)として、「Mulabo!( ムラーボ!)」を設置し、地域みんなの顔として、開かれた場を提供しています。 “ エンジニアの卵が生まれるきっかけの場“ をコンセプトとし、事業活動と紐づいた「科学」をテーマにSTEAM教育・文化の発展に寄与しています。
*: Science( 科学)、Technology( 技術)、Engineering( 工学)、liberal Arts( 創造性教育)、Mathematics( 数学) からなる教育分野の総称

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Mulabo! ディスカバーゾーン
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人と活かす・エンゲージメントの向上

運営維持のスマート化(みらいの運営維持)の取り組み

人(施設利用者、管理者)にやさしい、施設管理・やみくもにIoT を設置すると多大なコストになるため、何をどう管理していくかを整理し、自社で製造しているIoT センサの活用を含めたDX の導入をしました。
・施設管理技術者の点検時間を削減し、省エネを含めた課題改善を行うため、“人が行うこと”、“IoT で出来ること” を整理した上で具体化をしました。
・“現場で行わなければならないこと”、“遠隔でも行えること”を整理し、エコチューニング遠隔サポートモデルを活用、専門技術者によるエネルギー管理を実施しています。
これらの3 本の柱によるFM(施設を活かす管理)の取り組みを、経営への貢献につなげ、今後、MMIC で得たFM の知見・管理手法を全国の工場・施設へ共有、展開し、さらなるIoT活用/DX を加速させていきます。

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運営維持のスマート化

●サービス提供者
・高砂熱学工業株式会社
・TMES 株式会社

●講評
電子部品を中心とするメーカーである同社の東日本最大の研究開発拠点(MMIC)におけるFM の取組みの応募である。施設の戦略、プロジェクト実行、運営維持については計画的、戦略的に進められている。低層階は社内外を含めた交流やオープンなコラボレーションの場を設けてあり、地域の子ども達が参加できる科学体験施設などがある。めざすものは①人を活かす・エンゲージメント向上、②地域を含めたブランディングの魅力度向上、③未来指向の運営維持と総合的であるが、それが達成されているレベルは運用開始後1 年余りで、今後実績の積み上げが必要である。PDCAを回した、品質・財務・供給の評価指標の継続的測定と改善というFM 体制の充実が望まれる。IoT 活用は運営維持業務のDX が中心で、自社製のセンサーなど費用対効果を考慮した投資がされ、施設管理業務が効率化されている。ハード中心の製造業がFM に取組んでいることは歓迎すべきことである。ここでのFM の経験を蓄積し、全社的な水平展開へと発展すること、さらにワークプレイスと働き方の発展を期待したい。