第14回(2020)

技術賞

  • テクノロジー・DX

自然の原音(周波数)を活用し、空間の快適性を高める技術の開発

株式会社JVCケンウッド・ビクターエンタテインメント

自然の原音(周波数)を活用し、空間の快適性を高める技術の開発

音の追求で解った大自然に存在する「感じる音」の発見

市街地と自然の環境では音の種類や周波数分布が大きく異なります。私たち人間の可聴領域は約20kHz 以下といわれていますが、大自然の空間ではそれを遥かに超える周波数が存在しています。聴こえない音は「感じる音」として私たちのカラダに伝わっていると考えられており、自然の要素が失われた都市(市街地)にこの豊かな「感じる音」を再現できないものかと考えました。

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「人にやさしい音」自然の音源(森・川・波の音)をリアルに再現

現存する最高音質レベルでの収録と再生
(ハイレゾリューション音源)
自然界の高周波数成分を含む豊かな自然音源を、弊社の収録技術をベースに超高音質レベル(ハイレゾ音源)で収録し、あらゆる空間を自然界として感じられるように再現します。

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豊かな自然音源(森・川・海の音)を超高音質ハイレゾ音源で多数保有
・ 日本のさまざまなロケ地(パワースポット)の音源 
・ 朝、昼、夜の音源
・ アンビエントサウンド音源

自然のリズムを取り入れた感性デザイン
・ 自然界の1/fゆらぎを感じる 
・ 一日のリズムとして、朝・昼・夜で変化する音源を提供
( 朝・昼・夜で森の音が変わる!)
・ 一年のリズムとして季節毎に変化する音源を提供
( 春夏秋冬で森の音が変わる!)

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「快適性の向上」心地よい音環境づくり

自然界を再現し快適性を生み出す
(森・川・海のそれぞれの音源を忠実に再生する空間音響デザイン)
従来の音響設計(スピーカーを人に向ける設計)のほとんどは、人間にスピーカーを向け、音を聞かせる設計となっています。この場合の課題として、会話の邪魔になったり、耳疲れを感じたり、また居場所によって音量の差があったり等、課題がありました。

そこで音の設計を一から見直し、反響(間接音)を利用することで、人をやわらかく包み込む音環境をつくり、人に音を聴かせない、出しゃばらない音、人が心地よく感じる音響設計として、一般的なBGM 設備とは異なる「空間音響デザイン」を考案しましました。  
ハード面でも建築空間に存在を感じさせない超小型のハイレゾ対応スピーカーを開発(特許保有)。人が感じる音空間の課題を改善しました。

あらゆる空間を自然の環境にいるように体現できる再生技術(自然環境の音場〈鳥は上から、川は下から感じる〉の再生)に関しても研究を重ね、2013 年にサービスを開始したのが、Biophilic Sound Design KooNe[ クーネ] です。

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「健康と幸福の創造」ヒトの反応の検証と可視化(KooNe の音源の実証実験)

ハイレゾ音源を用いた森林及び都市の音の生理学的及び心理的影響 
(国際環境公衆衛生ジャーナル MDPI-オープンアクセスジャーナルに掲載)
KooNe(クーネ)の森林の音と、都市の交差点の音とを比較した実験では、
・ 右前頭前皮質におけるoxy-Hb(オキシヘモグロビン)濃度の低下
・ LF / HF の減少 
・ 心拍数の減少 
・「 快適」、「リラックス」の感情の向上
・ 気分状態の改善  
本研究の知見は、森林由来の聴覚刺激が生理学的および心理的側面に緩和効果を誘導することを実証しました。

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●講評
自然の原音を高解像度で活用して、人の生活する音環境をつくるBiophilic Sound Design(BSD)の技術についての応募である。心地よさ、サウンドマスキング効果、リラックス効果、サーカディアンリズムの生理効果などが期待できる。同社のハイレゾ音源、ハイレゾ再生の技術を活用して、鳥の声は上から、川のせせらぎは下からというように、自然界に居るような音空間を再現し、音環境づくりを行う。音源は季節の変化などに応じて定期的に更新される。すでに約200 の適用事例があり、FM の分野での音環境づくりの技術として評価できる。