第12回(2018)

優秀FM賞

  • ワークプレイス
  • 働き方改革
  • エンゲージメント
  • 地域貢献

グループ協働を促進するFM ―その会話から生まれる 未来とつながる―

キユーピー株式会社

グループ協働を促進するFM ―その会話から生まれる 未来とつながる―

オフィスコンセプト

「その会話から生まれる 未来とつながる」これが私たちのオフィスコンセプトです。チーム内のコミュニケーションも、他部署との協働も、お客様とのふれあいも、全ては「会話」からはじまります。
シナジーを最大化するのに最も大切なのは「会話」であると考えました。「会話」を誘発し、未来とつながる新たな価値を生む。このようなオフィスをめざして、私達は新しいワークスタイルに挑戦してきました。

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東京都調布市にある仙川キユーポート

仙川キユーポートができるまで

● プロジェクト体制
仙川キユーポート開設時には100名以上の人が参画し、未来の働き方を描く、ボトムアップ型プロジェクト体制としました。こだわったことは、図表1 のとおりです。

● 現在の仙川キユーポートの運営体制
グループ各社が集まる単なる雑居ビルではなく、グループ協働で新たな価値を生み出し、よりよくしていくために、皆で集まり方針を出すという自治会的な運営とし、役割・機能毎に、各社社長のキユーポート推進会議、キユーポート会議、キユーポートコミュニティのボトムアップ型のプロジェクト体制としています。

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図表1 仙川キューポートができるまで

仙川キユーポートのめざす働き方

● オフィス全体がワークプレイス
執務エリアはグループアドレスで運用し、座席数は固定化しないよう、あえて8~9割前後に設定。業務のつながりを考えて、座席を決めています。

● 最適な場所を自ら選ぶ
座席が足りない時には、積極的に共有で自由に使用できる「誰でもデスク」やカフェと呼ぶ社員食堂などを活用し、普段とは違ったまわりの光景や会話に、新たな気づきが生まれるとを期待しています。

● オフィスの外でも場所を選べる
渋谷オフィス、中河原研修センターと連携したサテライトオフィスや、在宅勤務の取り組みにも挑んでいます。行動力を高めることで、新しい発想で仕事ができることをめざしています。

● 人と人とのつながりを深める
仙川キユーポートに来てから、仕事のスピードが速くなったと実感する人が増えてきました。みんながここに集り、会話をすることで、深い意図まで理解し合えたり、その先のことまで話が進むためです。一方で、知らない人には話しかけにくいですが、ホームタウンと名付けた社員検索システムで、相手の顔がわかり、交流イベントに参加して、新しいつながりをつくっていくことができます。

● 学びを大事にする
まわりの取り組みをセミナー形式で深く聞ける企画も不定期で開催しています。社内外のトレンドを知る場として、ものづくりの拠点として、お客様の声をみんなで活かしていけるよう、カフェ出入口の掲示板に1週間毎に更新して掲示しています。

● 経営層から想いを伝える
着任者向けのキユーポート説明会や、全体朝礼(1,000人以上参加の大集会) 等で、直接経営層からの話を聞くことができる機会を創出しています。

仙川キユーポート部の役割・業務内容

エネルギー管理、防火・防災管理、セキュリティ・警備、スペース管理、什器管理、環境衛生管理、受付対応、会議室管理、オフィスコンシェルジュ、健康管理室運営、カフェテリア管理、設備点検、修繕対応等々現在28 名で運営しています。
仙川キユーポートの環境を活かした働き方改革の取り組みや、「食」「運動」をキーワードにオフィスにいながら健康を意識できる健康経営の取り組みや、家族や社外の方との交流の取り組みを行っています。(図表2)

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図表2 効果
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謝辞

JFMAとの出会いにより、私たちの業務は、FM そのものであることに気づきました。仙川キユーポート部は各部門から集められたメンバーで構成されており、提供するサービスもすぐできること、できないことがあります。これからは、メンバーがFMを学び習得することにより、より質の高いサービスを提供し、第四の経営基盤を盤石にして、経営に貢献できる部署としていきます。

●サービス提供者
・大成建設株式会社
・コクヨ株式会社

●講評
2013年に竣工・開設した同社の研究開発拠点、仙川キユーポートの活用に関する応募である。同社のファシリティは、2016年に渋谷本社(市場づくり)、仙川キユーポート(ものづくりと新価値づくり)、中河原研修センター(人づくり)の3機能に統合再編成された。仙川キユーポートでは、4 年間の運営実績がある。同オフィスは、研究開発の拠点と同時に、19社あるグループ会社のオフィスでもある。経営方針を受けてグループ各社が協働して商品開発に臨む場として機能しており、経営に貢献している。オフィスと研究施設を交互に積層したスタッキング、内周と外周の二重の平面計画など、施設プログラムがよくできている。運営体制は、19社の会議体中心で、FMを担当するキユーポート部スタッフは、本社の人員で、キユーポートのめざす姿(=グループ協働)の推進役や働きやすく成果の出しやすいオフィス環境づくりを担っており、グループアドレスによるワークプレイスの活用などで効果を発揮している。今後必要となる、建物の計画的保全を含めたFMの統括マネジメント体制の発展・充実を期待したい。